股関節の適合~靱帯~

   

【股関節の適合~靱帯~】

前回の記事で、股関節の適合要素が5つあることをお伝えしました。

また、そのうち、骨による要素が最も適合には影響していると説明しました。

今回は、股関節の適合のお話を続きを。

前回の記事↓
股関節の適合
股関節の適合を作る要素5つは以下の通りでしたね。

  1. 重力
  2. 大気圧
  3. 靱帯、関節包(軟部組織)

 

②重力

私達生物は地球にいる限り、平等に重力の恩恵に預かっています。

物体に重力が働けば、同じ分だけの力が地面から返ってきます。

この力が大腿骨頭と寛骨臼を押し合うことで適合性が生まれます。

※カパンジーより引用

 

③大気圧

股関節の中は真空状態になています。

陰圧になっており、求心性に引きつけられています。

関節を包んでいる組織に穴が開けば、陰圧を保てず求心性は低下します。

 

④靱帯、関節包

股関節に関わる靱帯といえば、関節包靱帯があります。

関節包靱帯は3つあり、腸骨大腿靭帯、坐骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯があります。

 

 

腸骨大腿靭帯

非常に分厚く強い、逆Y字の形をとり、ビゲロウのY靱帯とも呼ぶ

AIIS下部と寛骨臼縁と大腿骨の転子間稜に付着する

内側繊維束、外側繊維束

立位では、大腿骨頭前部はこの靱帯にもたれかかる

外旋、伸展で緊張

 

坐骨大腿靭帯

薄く関節包と混入する

寛骨臼後下方とその近くの坐骨、大転子先端に付着

表在繊維、上部繊維、下部繊維

表在繊維:最大内旋と伸展で緊張

上部繊維:最大内転で緊張

下部繊維:屈曲で緊張

 

恥骨大腿靭帯

薄く、円筒状で関節包と混入する

寛骨臼の前下縁と恥骨上枝、閉鎖膜の一部の反って付着

腸骨大腿靭帯の内側繊維束と混合

外転、最終伸展で緊張

 

これらが関節包靱帯の特徴です。

これらの靱帯は、立位において後方から前方に向かってねじれるようにして付着しています。

※プロメテウスから引用

 

ねじれが加わることでテンションは高まりそうなイメージが湧きますね。

 

このねじれは、股関節屈曲位になると解けていき、繊維はまっすぐになります。

このことで、靱帯のテンションは低下し、股関節の自由度は増します。

これがいわゆる股関節の緩みの位置となります。(屈曲、外転、外旋)

ただ、骨性には安定性が最も高まります。

 

では締りの位置は?と聞かれるともうおわかりですね。

股関節伸展位となります。

3つの関節包靱帯が最も緊張するのは、厳密には股関節伸展、内旋、外転となります。

 

腸骨大腿靭帯へのストレス

寛骨臼は前方部分の外縁が浅く、大腿骨頭が露出しています。

※プロメテウスから引用

 

その分、前方部分は腸骨大腿靭帯が強く分厚く張っており、それを補っています。

ただ、スウェイバック姿勢のような過度に腸骨大腿靱帯にストレスをかけ続けるような姿勢を取っていると、痛みに繋がる恐れがあります。

それだけにはとどまらず、腸腰筋腱や、大腿直筋腱にもストレスを掛けるケースもあります。

慢性的に大腿骨頭を支えることになるこれらの筋は、過度に緊張状態となり、腰椎骨盤帯~股関節の機能低下にも繋がります。

 

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