【吸気筋~横隔膜~】

      2018/05/19

【吸気筋~横隔膜~】

本日は胸郭シリーズから安静時の呼吸筋についてみていきます。

まずは、なんといっても重要なあの筋肉から。

 

横隔膜

横隔膜は、ヒトが生命を維持する上で欠かせない筋です。

先天的に欠損していたりすると生命の維持は不可能です。

 

横隔膜は、安静持の吸息活動の70~80%を担っています。殆どですね。

のこりは、斜角筋や肋間筋が働いてくれています。

 

横隔膜は筋腱性組織であり、体幹内の空間を二分して、「腹腔」「胸腔」を作っています。

解剖実習でもみてきましたが、かなり薄く頼りなさげな筋でした。(年齢によるものもあるかもしれませんが)

腹腔圧によって、破けてもおかしくなさそう…という印象を抱きました。

そういう意味でも、外力によって横隔膜が損傷しないよう胸郭の強固さは必須ですね。

 

では、横隔膜の付着などをみていきましょう。

横隔膜は、その付着によって3つに区分することができます。

①肋骨部

②胸骨部

③脚部

①肋骨部は、下位6本の肋骨上縁から起こります。

②胸骨部は、剣状突起の後面から起こります。

③脚部は、右脚と左脚があり、腰椎1~3の椎体に付着しています。

 

 

余談ですが、横隔膜は、腱膜性弓という部分で大腰筋と腰方形筋と繋がりがあります。

横隔膜が働くには大腰筋や腰方形筋の機能が必要ですし、逆も然りです。

また、横隔膜の緊張はその他の筋肉に伝達し、緊張を起こしやすくなります。

これはまたお話ししますが、腰方形筋は下位肋骨の安定性を確保し、大腰筋は腰椎の安定性に大きな影響を持ちます。

よって、横隔膜の活動に大きな影響を与えると考えられます。

筋は、一端が固定点(Fix Point)となることで、もう一端が可動点(Mobile Point)となることができ、収縮が可能となります。両方が動いてしまっては、効率の良い収縮はできません。

そうなると、大腰筋の腰椎を垂直方向に安定させるという機能のためには、腰椎・骨盤帯の安定性が必須であり、腹横筋下部をはじめとした安定性が欠かせないこともわかります。

 

横隔膜の特徴

横隔膜は、人体で最も左右差のある筋肉です。

横隔膜は、右側が左側より少し高くなっています。

これは「肝臓」の位置の影響です。

 

横隔膜の動きに目を移します。

安静時の吸気では、横隔膜は約1.5cm下降し、強制吸気では、6~10cmと大幅に増加します。

最大吸気状態では、右側はTh11まで、左側はTh12まで下がります。

ちなみに、ドームのテッペンは第6肋骨です。

左はそれより半肋骨分くらい下に下がります。(心臓が上にあるため)

 

後面では第10肋骨がテッペンになります。

つまり、後ろに向かって少し下がっている形状ですね。

 

横隔膜は随意筋?不随意筋?

横隔膜は随意筋でしょうか?不随意筋でしょうか?

普段僕達が普通に生活をしている間、呼吸を意識することは殆ど無いですよね。

 

随意筋、不随意筋の復讐を少ししましょう。

まず、人体内の筋を分類すると、3種類あります。

それは、「横紋筋」「平滑筋」「心筋」です。

手足についている「骨格筋」は横紋筋であり、随意筋です。足が勝手に動き出すことはないですよね?

反射を除き、大脳でコントロールされています。

対して、内蔵は「平滑筋」であり、不随意筋です。内臓の動きを意図して動かすことは不可能ですよね?

心臓は「横紋筋」ですが、不随意筋です。分類としては横紋筋なのです。ただし、中枢神経に支配されているため、不随意に動きます。また、「自動能」という性質があり、自発的に活動電位を発生させて活動することができます。これに、ホルモンや自律神経の影響を受けて心拍数や拍出量が調整されています。

 

横隔膜の話に戻すと、普段は意識することなく動いています。無意識です。

ということは不随意筋なのでしょうか?

 

正解は、随意筋です。

四肢の筋と同じく横紋筋であり、意識して動かすことが可能です。

そしてこの筋は例外的に、自律神経の支配も受けています。(肋間筋も同様)

つまり、意識して息を止める(=横隔膜の動きを止める)ことも可能ですし、寝ている間にも滞りなく動かすことが可能となります。

 

少々特殊でややこしい横隔膜ですが、最近は「呼吸」に着目しているリサーチも多いですし、機能としても注目されているので今一度復習しておきましょう!

 

 

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