猫背を紐解く〜脊柱・骨盤の支持性低下〜

      2016/12/17

【脊柱・骨盤の支持性低下】

 

まずは、ざっと前回のお話をまとめると、

・脊柱は、衝撃緩和に最も適している
・そのためには、生理的な弯曲が必要
・反作用力の低下は、作用力、体性感覚の低下につながる
今回は、なぜ、弯曲の数が減るのか。
その点についてお話ししていきます。
弯曲の数が減るといっても、正しい生理的な弯曲が保てなくなるという事になります。
猫背を紐解く①で胸椎はフラット化しているとお伝えしました。
胸椎は本来後弯していますが、その後弯が弱くなっている状態です。
フラットといっても、完全に真っ直ぐという事ではありません。
さて、ではなぜ脊柱彎曲が低下するのでしょう。
2つ挙げてみたいと思います。
①脊柱・骨盤の支持性低下
背骨をみますと、S字状にカーブしています。
ここで、背骨を積み木に置き換えてみましょう。
積み木を真っ直ぐに積み立てるのであれば、積み木だけで支えることが可能です。
しかし、積み木をS字状に積み立てるとなった場合に、S字をつくることは可能でしょうか?
まず無理ですよね。
つくるとなった場合に、接着剤的な役割が必要ですね。
積み木の下とそのひとつ上を接着剤で漬ければ、「S」の字を作ることは可能です。
しかしこれを重力に抗して立てるとなった場合に、上手くバランスが取れるかというと、「?」です。
というか難しそうです。
では、この場合どうするか。
一番下の積み木を地面に固定すればよいですね。
これなら無事に重力に抗して立つことが出来そうです。
では、実際の背骨に戻りましょう。
積み木は椎骨です。
先ほどの例から、椎骨を「骨性の支持のみ」で綺麗にS字状に保つことは難しいということが分かりますよね。
そして、関節は主に2つの要因により安定しています。
①フォームクロージャー(骨性)
②フォースクロージャー(軟部組織:筋、靭帯など)
①は、ざっっくりいうと積み木のみです。
今説明したことですね。積み木のみではS字状を保てません。
②のフォースクロージャーが必須です。
それは、先ほどの例で言うと接着剤です。
※人の場合は、関節の動きがありますから、接着剤は強引ですが、分かりやすくするために。
②の支持がなければ、関節は十分に安定できません。
そして、各積み木を固定しても、土台が安定しなければ、積み木を重力に抗して保つことはできません。
これは、人でいうと「骨盤」に当たります。
骨盤がニュートラルな状態を保てなくなった場合、(現代人において、この場合によくあるのは骨盤過前傾で、骨盤帯を正しく安定させる筋が弱化している状態です)土台がぐらぐらとなり、背骨の支持性は低下します。
さて、この場合、脳はどうするでしょうか?
骨盤がどうにか安定する場所を探すのではないでしょうか?
そうです。お気づきの通り。
これが骨盤スウェイです。
股関節伸展位(骨盤後傾)にもってくることで骨性の支持を高めようとしているのです。
骨盤がスウェイした時点で、重心位置の関係で正しく脊柱を保つことはできません。
つまり、そもそもの脊柱彎曲をS字に保つ、骨盤をニュートラルに保つ筋の活動が必要であることであり、(②のフォースクロージャーの低下が原因)それを高める必要があります。
これが脊柱彎曲減少の1つ目に考えられる要因です。
次回は2つ目についてお伝えします。

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