猫背は治すに越したことはない!~猫背が及ぼす影響~(一般向け)

      2018/04/25

ふと、駅で周りを眺めてみると、皆似たような姿勢で立っています。

 

いわゆる”猫背姿勢”です。

 

現代の日本人において、およそ80%の方が猫背であると言っても過言ではありません。

 

その原因として、スマートフォンの普及やデスクワークの増加、さらには交通の利便性の向上による運動量の低下が挙げられます。

 

この記事では、『猫背が身体に良くない』というイメージがあるかとは思いますが、どのような影響を及ぼすのか、お話し致します。

 

代表的な猫背姿勢として、イラストのような「スウェイバック姿勢」というものがありますが、その特徴として「頭が前方に出ている」「肩が内巻きになている」「背中が丸まっている」「骨盤が前にスライドしている」などが挙げられます。

 

 

 

 

これらは、「肩コリ」「頭痛」をはじめ、「浅い呼吸」「便秘」「冷え」「スタイルの崩れ」等の不調を引き起こします。

 

その中でも現代人に多い”肩コリ”を取り上げましょう。

 

肩こりの原因の1つに猫背姿勢があると考えられます。「頭」というのはスイカほどある(およそ6kg)重たい部位です。

 

 

その重たい頭が肩の上(=背骨の上)にしっかり乗っていることで重みを受け止めることが出来ます。

 

頭が前方に移動すると、背骨の上から外れるため、筋肉による過剰な頑張りで頭を支えなければならなくなります。

 

この姿勢が1日に何時間と続けられるため、次第に肩や首の筋肉が疲労し、やがて肩コリとなります。

 

さらに、猫背姿勢では呼吸が浅くなり、十分な息を吸えなくなります。呼吸をしなければ生きていけませんので、

 

なんとか呼吸をしようと身体は努力し、いわゆる肩で息をするような動きになります。

 

このことがまた、肩・首の筋肉に負担をかけ、肩コリを強めてしまいます。

 

 

良い姿勢ってどんな姿勢?

 

良い姿勢の定義を、「関節や筋肉に最も負担のない状態」と説明することがよくあります。

 

立ち止まっている状態では、横から見た際に、「外くるぶしの少し前、お皿の少し後ろ、股関節、肩、耳たぶが一直線」に並んでいることが理想とされています。

 

 

 

よく一般の皆さんが誤解しやすいのが、『胸を張った綺麗な姿勢=正しい姿勢』という認識になっている点です。

 

まっすぐにスッと伸びているように見え、一見美しい姿勢に見えますが、身体の機能を考えると、実はそうではなかったりします。

 

 

姿勢とは、「関節の集まりである」といえます。

 

よって、「姿勢の崩れ=関節のゆがみ」となります。

 

関節がゆがめば、そこについている筋肉の働きも正常とは異なります。

 

これが「働きや過ぎている筋肉」と、「サボりがちな筋肉」を生むことになってしまいます。

 

働きすぎている筋肉は、疲労状態に陥り、コリや痛みを感じる可能性があります。

 

つまり、正しい姿勢でないという事は、「身体のどこかに過度に負担がかかっている状態」という風に言い換えることが出来ます。

 

 

呼吸を変えなければ、何も変えることはできない

 

なかでも、この影響を受けやすいのが、「呼吸」です。

 

呼吸は1日に何回行われるかご存知でしょうか?

 

 

実は、約22,000回の呼吸を行っているとされています。

 

1日に22,000回行う呼吸は、正しくできていることが重要です。

 

呼吸は生きるために、何よりも優先される「動き」です。

 

そのため、呼吸を正しく行えない状態は、姿勢を崩すことになっても優先します。

 

結果、『関節がゆがむ→呼吸がしにくくなる→呼吸を優先するために、本来とは異なる筋肉の使い方をする(エラーを起こす)→異なった呼吸の動きを学習→さらに姿勢が崩れる』

 

というような流れに陥ることになります。

 

猫背姿勢を改善する上で、呼吸は切り離すことが出来ないのです。

 

「呼吸を変えなければ、何も変えることはできない」と心に刻みましょう。

 

 

どんな姿勢にでもなれる、動きを自在にコントロールできることが大切

 

ゴルフやフィギュアスケートなど、スポーツで良い姿勢やフォームを意識することがあると思います。

 

フィギュアスケートをしている方は限られているでしょうが。笑

 

前述したように、横から見た正しい姿勢として、「外くるぶしの少し前、お皿の少し後ろ、股関節、肩、耳たぶが一直線」に並んでいることが理想とされています。

 

これはあくまで立ち止まっている状態であり、動いている(動作)ときにはもちろん変わります。

 

「動作というのは、姿勢の連続である」と言われていますので、そもそもの姿勢が良くないと、動きもそれ相応のものになってしまいます。

 

ただ、この立ち止まっている時の正しい姿勢が、他の状況においても正しい姿勢になるとは限りません。

 

例えば、自転車競技において、背中をまっすぐに直立させることは加速の妨げになるでしょうし、卓球において常に背中を伸ばして動くことも望ましいとはいえません。

 

大切なのは、「どんな姿勢にでもなれる、動きを自在にコントロールできる」ことです。

 

猫背だからといって、「背中を丸める動き」をする事が得意なのかは「?」です。

 

そのため、丸める動きをする事も含め、様々な動きを取り入れることが大切なのです。

 

 

子供の頃に出来た動きが今もできますか?

 

人間、使わない動きは、どんどん衰えていきます。

 

便利になりすぎた世の中で、私たちの機能はみるみる失われています。

 

小さい頃ならば、いともたやすく出来ていた運動が今はできなくなっているはずです。

 

 

これは、『幼児の36の基本動作』と言いますが、この内のいくつを生活の中で行っているでしょうか?

 

また、いくつ今も出来るでしょうか?

 

意外と難しくなっていることに気づきます。

 

こういった失われた昨日の先に、身体の不調に繋がっています。

 

人間としてのあるべき機能を保つこと、取り戻すこと、これが姿勢・スタイル改善や不調の改善に重要なことです。

 

いろんな動きを取り入れて、あなたの眠れる力を呼び覚ましましょう!

 

 

80%の人はスウェイバック姿勢

 

現代の日本人において最もよく見られる姿勢が、スウェイバック姿勢というものです。

 

 

 

スウェイバック姿勢は、身体にとって圧倒的に良くないのですが、それは背骨の状態にあります。

 

まず、背骨というのはS字状に弯曲しています(写真参照)。頸椎(首)は前方にカーブ(前弯)し、胸椎(胸)は後方にカーブ(後弯)、腰椎は(腰)は前弯しています。以上の3つの弯曲があります。

 

 

この3つの弯曲により、身体は衝撃吸収ができ、且つ、重力に抵抗できて、ヒトとしての機能を最大限発揮できます。

 

ところが、猫背に多いスウェイバック姿勢は、弯曲が2つに近い形になっているのです。

 

 

つまり、3つあったカーブが1つ減っており、カーブが減った状態では、身体へのストレスが高まるのです。

 

身体のどこかに痛みが出てもおかしくない姿勢だと言えます。

 

 

背骨のカーブは3つあって、ヒトである

 

なが~い時間をかけて進化してきた(〈直立二足歩行〉ができることがヒトの特徴であり、そのために背骨も変化してきた)私達ヒトですが、現代の生活を通して退化しているのかもしれません。

 

背骨の3つのカーブがあってヒトが立って生活を営めているのであれば、背骨のカーブが崩れた状態は、極論すると、「立って生活ができない状態」であるともいえます。

 

現に、疲れてすぐに座りたくなったり、片側体重にして立っている方を多く拝見します。既に立つことに耐えられない身体になっているのかもしれません。

 

 

これを説明する式があります。

 

 

【R=N二乗+1】(R:反作用力、N:背骨のカーブの数)

 

この式を簡単に説明すると「身体が耐えられる負荷」です。

 

Rが小さくなるほど、小さな負荷にしか耐えられない身体であるということです。

 

先ほどの計算式に数値を当てはめてみます。背骨のカーブが0のとき(真っ直ぐの背骨)、R=0+1=「1」です。

 

カーブが1つだとR=2。2つになるとR=5。ヒト本来の背骨になると、R=10となります。

 

背骨のカーブ0 R=1

背骨のカーブ1 R=2

背骨のカーブ2 R=5

背骨のカーブ3 R=10

 

 

理想的な背骨では、10の力が返ってきても大丈夫だということです。

 

反対に、スウェイバック姿勢では本来の半分の負荷にしか耐えられません。

 

そして、自分の体重も重力も変わっていません。変わったのは自分自身の姿勢だけです。

 

つまり、姿勢が崩れるだけで、疲れやすい、怪我をしやすい身体になってしまうということです。

 

姿勢がいかに大切かが分かりますね!

 

 

「ONE PIECE」に出てくるオーズが、麦わら海賊団に背骨を真っ直ぐにされ頭から攻撃されていましたが、あれは通常の10倍のダメージを受けているということです。いやはや痛そう…。

 

 

作用反作用

 

スウェイバック姿勢において、耐えられる衝撃が低下すると前述しました。

 

そのことが実は、力の発揮にも影響するのです。

 

それを理解するために、「作用力、反作用力」についてお伝えいたします。

 

人間が動くときには必ず、「力」が発生します。

 

これを「作用力」といいます。

 

歩くときにも、立ちあがるときにも、寧ろ立っているまさにその状態でも。

 

 

体重という力が地面にかかり(作用)、地面から身体に同等の力が返ってくる

 

 

そして、発生した「力」には、それと同等の力が返ってきます。

 

 

これは、「ニュートン第3の法則、作用力=反作用力」で証明されています。

 

アイザック・ニュートンさん

 

 

これは地球上の誰もに共通する原理です。

 

そして、この返ってくる力を反作用力(衝撃など)と言いますが、これを身体で「いなす」必要があるのです。

 

いなさなければ、身体に負荷がもろに伝わり、どこかを痛める原因になります。

 

では、身体の中で、主に衝撃をいなしてくれるところはどこか。

 

これはもう皆さんお分かりですね。背骨です。

 

衝撃を吸収するのにうってつけの構造をしています。

 

もちろん、各関節で衝撃を吸収することは可能ですが背骨以上ではありません。

 

そして、実際には、反作用力を受け止められないと予め脳で判断をした場合、そもそもの発揮する力を抑えます。

 

発揮する力を減らし、返ってくるは衝撃を少なくすることで、身体にダメージが出ないようにしようとします。

 

しかし、様々な外力(周囲の人や地面など)が影響しますので、脳の計算通りには行かず、痛みを発生することもあります。

 

 

少し難しい内容となりましたが、背骨が正しいS字を描いていない状態では、筋力は同じでも、発揮する力が低下してしまうということです。

 

スポーツをしている方は背骨を整えるだけでもパワーアップすることが可能なのです。

 

 

引き起こす症状

 

スウェイバック姿勢をはじめ、猫背姿勢は、様々な体の不調を運んできます。

 

 

 

首猫背について以前お伝えしましたが、スウェイバック姿勢の状態は首猫背状態です。

 

首猫背(フォワードヘッド)は現代病の根源?

 

つまり、首猫背の症状がスウェイバック姿勢で起きることと考えることが出来ます。

 

肩こり、首こり、頭痛、めまいといった症状を始め、腰への過度なストレスもかかり、腰痛のリスクが上昇します。

 

また、見た目にも、お腹ポッコリで背中を丸めて、アゴを突き出して…というものになり、お世辞にも見栄えが美しいとはいえません。

 

マッサージを受けたり、治療に通っているけれど、症状の改善につながらないという場合、姿勢にアプローチすることも考えて良いかもしれません。

 

 

自分の猫背度をチェックしてみましょう

 

あなたの猫背度をチェックしていみましょう。

 

踵を壁につけて、自然と立ちます。

 

このとき、踵、お尻、背中、後頭部が壁に楽につくと良い姿勢と言って良いでしょう。

 

踵しかつかず、あとはすべて離れるといった場合をはじめ、4箇所のいずれかが離れると行った場合、姿勢が崩れている可能性があります。

 

楽に壁につくことできない場合、つま先荷重になっている事が考えられます。

 

つま先荷重でいることは、荷重位置が理想とはずれており、正しく地面に対して身体を立てていることが出来ていない状態であると捉えられます。

 

前述の重力の話とも繋がりますが、「重力と友達」になれていない状態です。

 

正しく姿勢を保つためには、重力と友達になることが必須です。

 

『大空翼くんみたいなことを言うやつだな』と思われるかもしれませんが、とても重要な事です。

 

 

重力と友達になれないと疲れやすい身体になる

 

「鉛筆を立てて下さい」と言われた時、垂直に立てることができれば、立たせることが出来ますよね。

 

 

人間と違って、鉛筆は自力で立つことが出来ないにも関わらず、立てます。

 

これは重力を上手く利用して、地面からの反作用力(外力といいます)を受け取っているからに他なりません。

 

ヒトに置き換えるならば、良い姿勢であれば、このように力を発揮せずともキレイに立てるわけです。

 

といっても、私たちはいくら姿勢を崩していても、倒れることはありません。

 

鉛筆ならば確実に倒れますよね?

 

なぜでしょうか?

 

これは、私達が筋力(内力)を使うことによって、倒れないように支えているためです。

 

自動的な補正が働いて、地面からの反作用力をもらい、なんとか立っている状態です。

 

極論、上記のような状態は、無駄な力を使っているわけですね。

 

立つだけで無駄なエネルギーを使えば、疲れますし、長く立っていると腰が痛くなったり、膝が痛くなったりします。

 

言い換えれば、姿勢を崩している理由は、地面に対して立つために、重力や反力を貰おうとした結果であると考えることも出来ます。

 

 

つま先荷重は過剰な緊張状態を生む

 

つま先荷重で立っていることは、身体を緊張させることになります。

 

なぜなら、絶えず無駄な力を発揮させているからですね。

 

綱渡りをするときに、身体をリラックスをすることが出来るでしょうか?

 

恐らく出来ない方が大半でしょう。

 

体をこわばらせ、身体が落下しないようにするはずです。

 

これは、身体の防衛反応が働き、生命を危険から守ろうとするからです。

 

ざっくり言えば、上手く立てていない状態は、これと同じです。

 

内力を消せば、立てず、身体は倒れますから生命にとっては危険です。

 

絶えず、身体は緊張状態となります。

 

持続的な身体の緊張状態は、交感神経を興奮させます。

 

 

交感神経が副交感神経よりも働くと、血圧は上昇し、心拍数増加、呼吸数増加、消化機能の抑制などの状態になります。

 

交感神経優位の状態が続けば、身体から何かしらのシグナルが発せられ、それが不調として私たちは感じています。

 

姿勢は、自律神経とも密接につながっているといえます。

 

 

姿勢を改善する簡単エクササイズ

 

現代人の多くが、呼吸にエラーを起こしています。

 

呼吸がエラーを起こしている限り、姿勢を改善することは難しくなります。

 

まずは、正しい呼吸を獲得するために、「オールフォーベリーリフト」に挑戦しましょう!

 

 

オールフォーベリーリフトのやり方

 

  1. 四つ這いになります
  2. 腰を丸めます
  3. 口から息を「ハー」と吐き切ります
  4. 3秒間息を止めます
  5. 口を閉じ鼻から優しくゆっくりと息を吸います
  6. 3〜5を5回繰り返します

 

血圧の高い方は息を吐くことで力みすぎないように注意して下さい。

 

徐々に徐々に吐き切る感覚を身に付けましょう。

 

 

まとめ

 

正しい姿勢、不良姿勢、不良姿勢が及ぼす影響についてみてきました。

 

身体と心はつながっており、常にストレスを抱えている現代人にとって、姿勢を改善することによるメリットは計り知れません。

 

まだまだたくさんの影響がありますが、姿勢を改善してみよう!と思われたのであれば幸いです。

 

頑固な猫背姿勢には専門家にお願いしてみるのも良いかもしれません。

 

猫背改善の専門スタジオ↓

猫背改善専門スタジオ「きゃっとばっく」

 

 

 - 姿勢について