距骨は筋の付着を唯一もたない骨

      2017/10/25

【距骨は筋の付着を唯一もたない骨】

 

距骨は、足部の中で最も上位に位置し、下腿の骨と関節を構成します。

 

また、脛骨、腓骨、距骨から成り、「距腿関節」と呼ばれます。

 

距骨の最大の特徴として、足部の中で唯一筋の付着を持ちません。

 

もっと言えば、身体の中で唯一筋の付着を持っていません。

 

つまり、距骨の位置は、筋による影響を受けないということです。

 

では何によって支えられているか、その位置を決定しているかというと、骨による一次的な安定性に加え、靭帯などによる二次的な安定性によります。

 

距骨に付着する靭帯は、外側にある、<前距腓靭帯、後距腓靭帯、外側距踵靭帯>、後側にある<後距踵靭帯>、内側にある<前脛距靭帯、後脛距靭帯、内側距踵靭帯>、前側にある<距舟靭帯、前距踵靭帯>があります。

 

そんなにあったっけ?という感じですが、あります。(笑)

 

【足関節内反捻挫をすると…】

 

足関節内反捻挫は傷害の中でポピュラーですが、この際によく損傷する靭帯は外側にある前距腓靭帯です。軽度の靭帯でもまず先に損傷する可能性が高いのがこの靭帯です。

(青い部分が前距腓靭帯)

先ほど挙げた靭帯は9つありましたが、いわば、これらにより距骨周囲にある骨との連結を強めており、距骨は正しい位置をキープしています。

 

前距腓靭帯は、その走行から考えると、距骨が前内側に行くことを阻止しています。(だから、内反捻挫で損傷することもイメージできますね)

 

距骨は、距腿関節を構成し、底屈背屈の動きに関与しています。

 

背屈時には、脛骨腓骨の両間に入っていき、底屈時には、その間から前方へ顔を出します。

 

筋の付着なしに、この動きがなぜ起こるかというと、骨構造(形)や靭帯のテンションですね。

 

前距腓靭帯が損傷した場合、関わる他の靭帯のテンションにより、底屈時に距骨はより前内側へと引っ張られやすくなります。

 

背屈時には、より前へ出た距骨外側部が脛骨腓骨間に戻ってきにくくなります。

 

こうなると、よく耳にする「背屈制限」ということが起こります。

 

また先ほど、「距骨の位置は、筋による影響を受けない」とお伝えしましたが、言い換えれば、「筋によって修正できない」という事です。

 

足関節内反捻挫を起こした場合(に限りませんが)に、応急処置をし、リハビリを行います。その際に、エクササイズを行いますが、距骨を筋によって正しい位置に持ってくるというのは、直接的にはできない話になります。

 

ここで靭帯について少しお話をすると、靭帯は、緻密結合組織(非弾性組織)です(腱もそう)。骨・靭帯(+腱)接合部は、限られた部分を除き、毛細血管が通っていません。

 

つまり、再生能力が低い組織なのです。しかし、他の組織同様に再生能力があり、同様の治癒過程をもちます。

 

一般的には、「靭帯損傷したら、治らないから~…」みたいなことが言われたりしますが、そんなことはありません。

 

傷害後、正しく速やかに対応することで、良好な治癒過程をたどることが出来ます。

 

そのことによって、距腿関節の動きに問題を引き起こす可能性を少なくすることが可能になります。

 

こういった観点で見ると、たかが、「捻挫」とは言えないですね。

 

【まとめ】

距骨は身体の骨の中で、唯一筋の付着を持たないとされる

距骨の位置や安定性は、骨と靭帯、関節包に依存する

靭帯は緻密結合組織であり、血流があまりないが治癒能力を有する

 

 

セミナー情報

 

機能解剖学を始め、評価、改善方法を学びたい方にオススメです!

 

今回は、足部・足関節について深く学んでいきます!

 

お申込み:https://req.qubo.jp/catback4h/form/Academia1

 

詳細はこちらです。

2017年最後のimokアカデミア「足部・足関節編」開催のお知らせ

 

 - 機能解剖, 足部