joint by joint Theory

      2017/06/23

 

【joint by joint Theory】

joint by joint Theoryは、グレイクックというアメリカの方が提唱したものです。

joint by joint Theoryとは、簡単にお伝えすると関節ごとに主となる役割があるというものです。

 

例えば、

足関節(距腿関節)はモビリティ重視である

仙腸関節、腰椎は、スタビリティ重視である

などです。

 

モビリティとは、モバイル・アビリティと考えることができ、「可動させる能力」と捉えることができます。

よって、フレキシビリティ(柔軟性、可動域)とは異なります。

フレキシビリティ+固有受容器が働いて、モビリティが正常に獲得できるといえます。

 

スタビリティとは、スタビライズ・アビリティで「安定させる能力」と言えます。

日本語の難しさもありますが、「固定」とはまた異なります。

筋力の強さとも異なり、動きの中で、正常なタイミング(適切なブレーキ)で関節を安定させられる能力とされています。

(もちろん筋力が絶対的になく安定させられない、ということも考えられると思います)

 

joint by joint Theoryを基に犯人を推察

先程のjoint by joint Theoryに戻ります。

実は、joint by joint Theory全体を見渡すと、隣り合う関節同士の役割が反対になっていることに気づきます。

これは、お互いの能力を補完しあっているともいえます。

例えば、

仙腸関節・腰椎はスタビリティ関節であり

胸椎はモビリティ関節、

頸椎はスタビリティ関節となっています。

この、joint by joint Theoryの考え方は、現場で体の機能を考えるうえで役立つものとなります。

 

先述の脊柱のもので考えてみます。腰痛患者がいるとします。

そして、その患者には、腰椎の過剰な回旋や伸展の動きがあったとします。

それが起因して痛みが出ているとして、なぜ過剰に動きが出ているかという事です。

これは、腰椎の過剰な動きは結果であり、原因ではないことのほうが多くみられます。

腰椎にそうさせる犯人=原因を探す必要があります。

 

ここで、先程のjoint by joint Theoryの登場です。

考えられる1つの可能性として、「胸椎のモビリティが出ていない」のではないか!?

ということが考えられます。

胸椎の動きを代償するように腰椎の過剰な動きを作り出している。

 

またここで、腰椎のスタビリティを作り出す機能が低下している場合は

特に過剰な動きを作りやすいですね。

 

人間の関節は、「最も動きやすい軌道を通る」という考え方がありますから、腰椎の動きを出すことがその方にとって、「最も動きやすい」のであればその動きを繰り返してしまうわけです。

 

これを解決するには

まずは、胸椎のモビリティを高めることです。

そして、腰椎のスタビリティを高めることになります。

 

これは、感覚的な話ですが

スタビリティ関節のスタビリティが失われてモビリティ関節に問題が出るというよりも、

モビリティ関節のモビリティが失われてスタビリティ関節に問題が出るほうが多い

ように感じます。

 

つまり、モビリティ関節が本来の動きを行えていない機能低下のケースをまずは見てみることが大切です。

先述のグレイクックも「モビリティファースト」と言っていますから、然るべきモビリティが大切であるといえるかもしれませんね。

現場で、どこかしらの関節に痛みが生じているクライアントさんに遭遇した場合、

隣接する関節の機能などを評価してみてはいかがでしょうか。

何かしらのヒントが得られるかもしれせん。

 

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