セッションレポート

ケーススタディ

 

本日は、最近のセッションにおいて遭遇した、膝痛のクライアント様のシェアをさせていただきます。

 

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クライアント様は、男性、32歳、フランス人。

3か月前に、スクワット中(ウェイトなし)に突然、両膝に痛みを感じ、その後、日常生活でも痛みを感じるようになった。

レッスン開始時点:色々な機関で治療を行い、左膝の痛みは消失したが、右膝は残存しているという状況。

痛みを感じる日常生活動作:起床時の膝屈曲、階段昇り、しゃがむ

既往歴:覚えているものはない。(挫いたことはあるかもしれないとのこと)

スポーツ歴:サッカー

上記のカウンセリングから、屈曲時に痛みが誘発されていることは明らかでした。

さらに評価として、立位姿勢、下肢の静的アライメント、スプリットスタンスでのスクワットや片脚スクワット、非荷重位での膝屈曲等を行い、静的、動的な評価を実施しました。

評価結果:
スウェイバック姿勢
両膝膝過伸展(5度程度)
右膝屈曲120度、左130度
足関節背屈制限(他動でも中間位までいかない。特に右が顕著)
両下腿軽度外旋位
足部外転
回内足

座位、立位共に、膝屈曲において、パテラが外側に偏位。クリック音を伴う。(右が顕著)

片脚スクワット時にknee-in(knee-inは、膝屈曲30度程度~発生)→MMT実施:大殿筋4程度。

また、腹臥位の股関節伸展においてハムストリングスの過剰な働き、大殿筋の動員はほぼなし。

右大殿筋~左広背筋のPOSの促通エラー。

 

足関節背屈制限により、膝過伸展を誘発(スタビリティ低下)。

さらにスウェイバック姿勢を呈していることで、大殿筋や大腿四頭筋の活動が低下し、ハムストリングスが硬く、過活動状態になっていました。

また、内側広筋斜頭が委縮しており、膝屈曲時のパテラの動きを制御できなくなっていました。

(外側組織は硬く緊張。大腿筋膜腸筋~腸脛靭帯、外側広筋、腓骨筋)

 

対応

外側組織(特に外側広筋と大腿直筋間) のリリースで、膝屈曲時のクリック音消失、屈曲時痛消失、可動域130度まで回復しました。

さらに、座位膝屈曲でのパテラの外方偏位が改善し、痛みが消失しました。

(内側広筋斜頭のエクササイズも実施)

立位においては、殿筋の活動不足により、knee-inを制御できず痛みは軽減したものの残存。

しかし、殿筋のエクササイズによって、knee-inを制御出来るようになり、立位の痛みも消失しました。

最後に、多方向における軽度のランジなどを行い、正しい運動パターンの構築をしました。

足部においては、アキレス腱付近のリリースと距骨のモビライゼーションにより、背屈角度が5度程度まで回復。

立位においてスウェイバックが軽減しました。

ここは引き続き、対応が必要なところです。

今回のクライアント様は、外側組織の緊張により、パテラが外方偏移し、膝の屈曲時に痛みが出る典型的なタイプでした。

(こんなに外側に偏位することがあるんですね!
というくらいしていました。笑)

また、背屈制限による膝過伸展が発生し、スタビリティが低下したことも、膝が不安定になり傷害が発生する要因となっていました。

今回の記事がお役に立てれば幸いです。

 

この記事を書いた人
鈴木 孝佳

アスレティックトレーナー兼プロダクトマネジャー。
自他ともに認める健康オタク(最近、生命線が手首を突き抜けている事に気づいた)
音楽が好き。(ギター、ドラム、カラオケを嗜む)
休日には、東京の美味しいものを探しに。

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