横隔膜の作用

機能解剖

【横隔膜の作用】

 

本日は、前々回の続きで、横隔膜の作用についてお話します。
前々回の記事→吸気筋~横隔膜~

 

呼吸の動きに沿ってみていきましょう。

 

横隔膜は吸気時に働き、収縮して下降していきます。

 

その際、その下にある腹横筋などの腹筋群の張力による腹圧の上昇によって抵抗を受けます。

 

(腹腔は、臓器が収納されているため液体で満たされています。

胸腔は気体で満たされていますが、液体のほうが体積が変わりにくいため、抵抗がかかった際に、腹部側が固定され、胸腔側が動くこととなります。)

 

この腹圧の上昇は下部肋骨を側方へ拡大させます。

 

いわゆる、バケツハンドルアクションです。

 

また、この腹部からの抵抗は横隔膜のドーム頂点である「腱中心」を安定させます。

 

このことにより、モバイルポイントとフィックスポイントが逆転し、横隔膜肋骨部の筋収縮によって肋骨を挙上させます。

 

 

つまり、横隔膜は中位、下位胸郭を前後左右に拡張する作用を持っているということです。

(横隔膜はT8以下なので、中位胸郭より下位に作用)

 

下位胸郭の拡張は、猫背のような不良アライメントを改善する上でも重要であるので、横隔膜の機能はかなり大切であることがわかります。

 

 

抗重力下では呼吸がし易い?

 

「仰臥位」と「立位や座位」での肢位による呼吸の差を考えた際に、後者の方が呼吸がしやすくなる場合があります。

 

これは、内臓の位置による影響です。

 

立位や座位では、重力の影響を受け内臓がやや下がります。

 

呼吸疾患などのケースでは、特にこの対処で呼吸が楽になることがあります。

 

これは、吸気で横隔膜が下がってくると、当然、腹腔にある臓器に圧がかかります。

 

 

圧がかかるということは、それに対して「跳ね返す力」が発生するということです。

 

つまり、臓器が下がってくれていれば臓器に圧がかかるタイミングが遅くなり、それだけ吸気に対して抵抗が少なくなるということです。

 

とまあ、健常者の場合にはそこまで当てはまらないでしょうが…

 

こういうケースもありますよということで呼吸が仰臥位でしにくい方にはこういう対応も出来ます。

 

この記事を書いた人
鈴木 孝佳

アスレティックトレーナー兼プロダクトマネジャー。
自他ともに認める健康オタク(最近、生命線が手首を突き抜けている事に気づいた)
音楽が好き。(ギター、ドラム、カラオケを嗜む)
休日には、東京の美味しいものを探しに。

鈴木 孝佳をフォローする
機能解剖胸郭
鈴木 孝佳をフォローする
Trainer's Library

コメント